2021/9/11 リバティプリント
ちいさいおうち
マ・レルラ デザイナーの
阿部真理です。
こちらにお訪ねいただき
ありがとうございます。
バージニア・リー・バートン作の「ちいさいおうち」にはじめて出会ったのは、年下のいとこの家に遊びに行って、彼になにか読んであげる、と言うともってきたのがそれでした。
確か私が、9歳頃でしょうか。
美しい色と絵、ストーリーが脳裏に焼き付きました。
その後、子供をもち、夜に読み聞かせする本になり、何度も何度も開きました。
私が、“おうち“のモチーフで色々作りたくなる背景は、この絵本の影響が大きいと思っています。
マ・レルラのロングセラーとなり、イタリア人の建築家の方にも買っていただいた「ちいさいおうち」を最初に思い付いたのは、私のまわりにカステラ好きな人がたくさんいるせいでした(笑)
年に三回、個展をしてくださった長崎。スタッフや家族は、福砂屋本店のカステラを待っていて、おみやげに0.6号のをいつもまとめ買いをしていました。
その空き箱を捨てようと思った途端に勝手に手が動き、縦長の直方体を半分に切り本体が、もう半分で三角屋根ができて、それがそのまま型紙になりました。
“おうち“ですから、壁面の角はきちんと90度にしたい!そのためにどうするかは、ちょっと試行錯誤が必要でした。
表裏があるものの場合、通常はそれぞれ形を作り合体しますが、これは、合体させてから形を作る方法にしました。(常識ではしませんが)三角屋根もその方法でそれぞれきちんと角がとれました。
使う素材、基本はもちろんリバティプリントですが、屋根や煙突に見立てた持ち手は、立体感がほしかったので、エンブロイダリーレースを使っています。
シーズナルコレクションが発表される度に新しい柄で“ちいさいおうち“は製作していますので何件家を建てたのか(笑)わからないほど。
大阪で「飴ちゃんいれるで」と言われた時には、ホントに持ってるんだ、と驚きましたが、プレゼントやは化粧ポーチ、印鑑いれ、インテリアとしてお使いいただいているようです。
私は、展示会、個展などの出張用のお針箱としてお守りと共に一緒に旅をしています。
服をデザインするのとおなじくらい小物を考え作り出すのは楽しいですね!