2022/2/5 思うこと

つぎはぎ細工とは?

マ・レルラ デザイナーの
阿部真理です。

こちらにおたずねいただき、
ありがとうございます。

高校生の頃、それまで繰り返し読んでいた「赤毛のアン」のなかにでてくる”つぎはぎ細工”という表現、一体なんだろう、どんなものなんだろう、とある日英語版をみてみたら”patchwork”という単語の訳だと知ったのでした。
まだ、一般的にそれがどんなものなのか広まってなくて、書籍などはもちろんなく、、

そこから銀座のイエナ書店、神田神保町の洋書店などまわる楽しみを知りました。
洋書でパッチワークの本をたくさん買って見よう見まねで色々作ってはみましたが、効率的なのが好きな私には手で縫う、というのが性にあってなくてどうにかミシンで出来ないかと考えてしまい、その後は開拓時代の大作など写真をみるだけで楽しんでました。

そんなことがベースにあって、リバティプリントの本を出していただけることになった時、そのパッチワークの精神(アンの時代や「大草原の小さな家」の頃のようなものを大切にして着なくなった服などをつぎはぎした)とまではいかなくても、大量に出る美しいリバティプリントの裁ちはしをいかしたものをいれたい、と思いました。(リバティプリント好きな読者の方は、きっとお気に入りをたくさんお持ちの方もいらして、使いたいけどハサミをいれてしまうのも惜しいような、なんて思っていたのは過去の私だけかな?)

しかし、そうは言っても色々な種類の柄をお持ちの方ばかりでもないでしょうし、わざわざ揃えるのは大変なこと、というわけで本の中のティアードスカートは、24種類の柄を使ったキットにしました。

現在は、本に載せた柄の組み合わせが終了し、随時、現在のシーズナルコレクション、かなり以前の柄、少し前の柄を色々取り合わせながら組み合わせてご用意しています。(この裁断なかなか時間がかかり、スタッフががんばってくれてます!)

ハンドメイドのお教室を長年していると、とにかく皆さんが憂鬱なのが、パターンを作ること、裁断することのようで。
前にも書きましたが、おとなの習い事は、バイエルやツェルニー(繰り返しの基礎練習)なしに「いきなりショパン」でいい、と思っている私としては、その皆さんがイヤだと思う作業を慣れないうちは、スタッフが代行し、慣れてきたら作りたいかたちをデザインする、パターンを作る、という方向で進めています。
自分が習い事をこれからするなら(死ぬ時に後悔しないように本当に大好きな仕事の時間を削ってもやってみたいか、検証中の事案あり)そうしたい、と思うから。

このスカートは、ちなみに思い付いたとき、やった!と思えた表裏一枚づつつくるのではない、ちょっと簡単なつくりかたなので、ぜひ作ってみていただいてへぇ!ってなっていただきたいかたちです(笑)

本を手に取りお買い上げいただいた方々がどのような感想をお持ちいただいたのかは、なかなか私の耳には届かず、お役にたてていたらいいな、と願うばかりです。

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