2021/11/12 思うこと

くいぶち

マ・レルラ デザイナーの
阿部真理です。

こちらにおたずねいただき
ありがとうございます。

40歳を過ぎて生まれた最後の子供は、なかなか普通のわくに収まらなくて、地元の高校ではなく、都内の専門課程の高等部へ入り、寮から通学しています。
経済的なかかりかたは半端でなく、働くモチベーションあげてくれてます(笑)

そんなとき「子供は自分の食いぶちをもって生まれてくる」と友人に言われたフレーズが耳に残りました。

今回出版した本のはじめての試しずりをみたときに鳥肌がたちました。
ブックデザインをしてくださった先生が目次の横のはじめてのカットにのせてくださったのは、13年前に娘のお受験(くじ引きで落ちて公立小学校に行きましたが)の日に着せるフラノのネイビーのコートでした。

そのコートこそ、いま思えばそのあとに私がはまるリバティプリントの世界への入り口に他ならないものだったのです。

時間のないなか、いかに簡単にそれっぽいコートを作るか、というチャレンジで表裏は同パターンでどんでん返しをして一晩で作ったもので、裏地は、たまたまひとめで気に入って買っておいたリバティプリントでした。

裏地としての質感も最高で、見返しのパターンを作り、裏地とはぐ手間もなく、両面着られる!リバーシブルです。

これだ!これで大人の服を作ろうと思いました。

彼女は、くいぶちを持ってきてくれたんですね(笑)

あまり頑張って働く、という意識はいまの私にはありませんが、大半の時間をスタッフと共に大好きなことに没頭して生きています。

そんな私を見ていて、寂しい思いもしたであろう娘が最近、卒業後の進路に私の愛してやまない母校、文化服装学院に興味をもち始めました。
さてどうなることでしょう(笑)