2021/5/10 アトリエ
アトリエを建てて丸三年たちました
マ・レルラ デザイナーの
阿部真理です。
こちらをたずねていただき、
ありがとうございます。
アトリエを建てて丸三年。
過去の写真が出てきて、久しぶりに見た床張りのこと、思い出しました。
マ・レルラらしいアトリエを、出来ることは自分達で手をいれながら作りたい、と思っていましたので、業者に任せきり、というのが嫌でした。
造園家である夫と取引のある建設会社に、私のわがままを受け入れていただき、共同作業で出来たのが今のアトリエです。
江戸時代の塚がある古い大きな農家は、老夫婦が旅立たれたあと、数年の間手付かずで、母屋の他、離れや廁などを夫の会社で解体、生い茂る竹林を開墾、傾斜地の一部の前方に土盛り、石組みを夫がしました。
こんな感じにしたい、という明確なイメージがありましたので、設計士さんに図面化していただき、本体工事が始まりました。
アトリエ部分、ハンドメイドクラスやイベントをするエントランスルーム、そしてショップの主に三つに分かれている建坪48坪の建物です。
ショップ、エントランス部分のドアと窓は、以前から集めていたアンティークに合わせてそれありきで。
アトリエ部分の窓は、ペアガラスで頑丈なアメリカのメーカーから。
常識にとらわれず、とにかくシンプルで機能は落とさず、余計な装飾は省きたい、という私に、建設会社の担当者は、そんなのあり得ないですけどねって感じでした(笑)
例えば床、ひとつの揃った床材で並べるのが当たり前なのでしょうが、建材店ですこしづつ余って通常の1/3以下になったものを見たら、アトリエ部分24坪分を全部買い占めてしまいました。
それをみた現場の大工さんは、「こんななん十種類もあるのをバランスよく並べるなんてしたことないし、出来ない!」とのことでしたので、二種類の幅で素材、色のバリエーションが豊富なものを私が並べました。(リバティプリントのパッチワークよりずっと簡単)
壁も娘と高い高い足場に登り、アトリエ部分はニスを、エントランスには白を塗りました。
ショップ部分の正面の壁は、きれいすぎる職人さんの手技ではなく温もりを伝えたかったので、ゴム手袋をはめて手で私が漆喰をぬりました。
看板は、イギリスからきたアイアンの飾りを買い求めてあったものにサイズを合わせ、けやきを正方形にしてもらって、ノミで掘りました。
なんでもやってみればできるものです(笑)
私のアトリエを建てることを自分事として、全面的に協力してくれた夫、困り果てた顔をしながらも気持ちよく働いてくださった建設会社の方々に心から感謝をこれからも伝えて行きたいと思います。
もしかしたらその道のプロの方が見たらおかしいところだらけかもしれませんが、そんなアトリエに機会があれば、ぜひいらしてください。